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なんか、ちがくね? ~わたしは鮨屋からすべてを教わった~

前回、つ・づ・く 
にしたのは、長くなるからで、で
前もって言っておきますが、長いですヨ。



再上京して入った会社で
初めて、組織の運営をするというポジションにつくことになった。
まあ、マネジャーですな。

どーすりゃいいのか?と試行錯誤の毎日で
特に「サービス部門」であったから、
少なくとも私なりのスタンスは持たねば指導はぶれる、と思い
手当たり次第に、関連書籍を読んだりしたもので。

実は、飲食業というところは
その手本にすべきものが、良し悪しは別としても
おおいにあることに気づきまして。


で、私が感銘をうけた、というか
これだ!と頭のうえに電球が!

ぴかっ!

それが、とある鮨屋。

居心地がいい、というか
「また来よう」と思わせるものが
シカケとか仕組みではなく、漂っていた。

「リズム」だと思った。リズム感が非常にいい!


以前にもこのBlogで書いたことがあったかもしれないが

客を招きいれてから、帰るまでの一連が、リズミカルに
そして気持ちよく店を出れるのである。

だから「また来よう」と思ってしまう。



最高のもてなし、ということでは、たぶんなく
「間合い」の良さが、なんとも心地いい。

ついつい飲みすぎたり、食べ過ぎたりしてしまう
そういう「ノリ」というか「ノセル空気」があった。


全席カウンター式、職人さんは4~5人。
入口に一番近くて、全体を見渡せるところには店長さんがいて

目配り、気配り、心配り

が、いきわたっていて、ほかの職人さんの客とのやりとり、
上げ下げの下働き衆の動き、外で待ってる客の様子など
全体に目を光らせている。もちろん、自分もにぎりながらだ。

この店長さんは、すごかった。
聖徳太子も真っ青の全体把握と、的確な指示だし。
しかも、ユーモアセンス抜群で
よく、他の職人さんをいじっては、客を巻き込んで
笑いを起こしていたものだ。

ゴルフ焼けなのか、釣り焼けなのか定かではなかったが色が黒く
「イログロ店長」と勝手にココロの中で呼んでいた。

客の前での、若者衆の叱り方は絶妙で
まあ、裏でどうなってるかはわからないが
マネしようと思っても、なかなかできない技があると思える叱り方。

この店は、このイログロ店長のリズムで
従業員も心地よく働き、だからこそ、客も心地よく過ごせるのだ、
というのが、私の出した分析。


懐具合もあるから、そのお店に頻繁に行けるわけではなかったが
たいていは、同じ職人さんのところにあてがってもらえた。
もちろん、そういうのも店長さんはちゃんと覚えていて、差配するのだけど。


私がいつも座る職人さんは、私とあまり年齢の変わらない人だったと思うが
カウンターに入って、まだ数年と言っていたと思う。

あしかけ何年かの修行時代があって、
初めてカウンターに立ったときは、緊張で手が震えたと言っていた。

ひとりで3~4組のお客さんを前に、それぞれの客のオーダーに応える。

いろんな客がいるから、あしらうのも大変らしいが
そこは、下働き時代に先輩たちの様子を観察して、
まねてみたりしてます、とも言っていた。

下働き時代は、とにかく、早くカウンターに立ちたい!と。


握る造作はすべて客に見られ、
個々の客にそった話題や会話をしつつ
ネタの配分や、それこそ売りつくし品をどう、薦めようか、など
いろいろ考えながら、握るらしい。
笑顔で対応しながら、頭の中は段取りいっぱい。

でも、もういっぱい、いっぱいになったら
臆せず、近くの職人さんにお願いして手伝ってもらう。

お客さんを待たせないため。


鮨が握れるだけでは、たぶんダメなんだと思う。

そういう意味で、諸先輩たちの背中を追いかけながら
目指せる目標を持ちつつ、職人として立った後には
厳しい目を持つお客さんが、しっかり職人を育てていくのかあ・・と。

店長も、もちろん職人さんも異なるキャラクターとタレントを持ち合わせているから
同じ系列の店といえども、店舗のカラーもそこそこ異なるが
ベースは同じものが流れている、

そういうお店だった。


6~7年は通ったと思う。
いつも行くところは店長が変わったりしたが
別の鮨屋に行こうとは、思わないでいられた。


私のシゴトが変わって、遠ざかっていたその鮨屋さん。
たまたま、久しぶりに別の店舗に行った時
いつも行ってた店舗で下働きしてた若者が
なんと、カウンターに入っていた!

お互いに顔は覚えていて
彼の前に座り、握ってもらったわけだが、
感無量。

よく、がんばったねえ~

と、すでに母ちゃん状態。

老婆心丸出しで、お祝いでどんどん頼んだものだ。


つまり、そういう職場で、そういうシゴトなのだ。
手に職というけれど、がんばってきたことが
身になり、やっとスタートラインのカウンターだろう。

おいしく握って、客を楽しませてくださいよ、と
ココロの中で思ったもので。


にぎれりゃいいって話じゃ、やっぱりない。

にぎるのは機械にだってできる。
でも、気持ちよく食べさせる空間を作ってくれるのはやっぱ、人だ。
にぎる技術以上に、人との接する大変さや、ごちそうさま、おいしかったと
言ってもらえる喜びを、きちんと育める場が鮨屋にはある!

そう思っていた。


前回のところに出てきた鮨屋は
誰でも握れる研修なるものをやっていた。
店舗で流れる映像で、そう言っていた。

握れるまで何年も、下働きをする修行時代が
まるで無駄である!的な作戦だ。

想像だが、大きく店舗展開をしていこうと思っていれば
そりゃあ、職人さんはどんどん必要になる。

中卒や、高卒を雇い、寮で生活させ
修行をさせて、一人前の職人さんになるのに何年?
というのでは、全然、間に合わない

だから、誰でも握れる研修を編み出したのだろう。
まあ、想像ですけどね。


でも、

なんか、ちがくね?


効率化、効率化と叫ばれ
特に飲食店などは、システム化、マニュアル化され
おおにして、そのシステム運用、マニュアル運用を
いかに、スムーズに運用するか、に注力しているそぶりが
客にモロバレになっている昨今。


客は、別に求めてはいないもの。

ただ、おいしいものを、心地よく食べたい。
できるなら、お安く。

ただ、それだけだ!(と思う)


安く提供するには、こういうところを我慢してもらわなくてはいけない。
予約は2時間で出なくてはいけない。(ガラ隙でもね)
空いているように見える皿は、すぐに下げなくてはならない(まだ、残しててもね)

だから、客には目がいかなくなる。
ルールありきの動きで、客の居心地感がぐっと下がることにも気づかず。


鮨屋は客と職人の真っ向勝負!
客を満足させてこその職人冥利。(Byコワタリ)

まあ、どんなサービス業も同様。
客との対面で、バチバチさせながらそれでも
「ありがとう、助かった、またよろしく」と言わせたら
サービスマン冥利につきる、いやつきなきゃおかしい!


話がそれていきそう、というか、錯綜しまくってきたが

結論としては、
私は、前回出てきた鮨屋には、もう行かない!ということである。

居心地の悪い店に、いく必要はないのである。



そうは言っても、現実は認めざるを得ない。

私の愛すべきその店舗は、数年前に別の鮨屋に代わっていた。
驚きのあまり、往来で声をあげてしまったほどだが
本店など別の店舗はあるので、恐らく業績不振による縮小。
リストラクチャリングか。


一方、もういかないと決めているチェーン店は
どんどん店舗を増やしていくらしい。ホームページはにぎわっている。


むろん、私の趣味趣向による私見でしかないわけだが、
儲かってることがビンビン伝わってくる店が増えるよりも
居心地のいい店が、少なくとも無くなることのないような

そうならないように店を選ぶ
そんな、ゴーマンな客になりたいと、決意した次第!


(ここまで読んでくださって、感謝っす)





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Re: ガーン

> マロン さま

コメントどもです。
えっ?お父上はすし職人だったの?初耳。
そっかーそうでしたか。しらなんだ。

美味しんぼの海原雄山ばりでいかないとね!
「たわけ!」とか言いながらね。

ガーン

イログロ店長のお寿司やさんがなくなっていたことに今ものすごいショックを受けてます(>_<)
ちなみに福岡では最近「かっぱ寿司」がしょっちゅうCMで流れてます。
平日90円。ネタにはサーモンチーズの軍艦巻きなどがあるそうです。
マロン父は本当の寿司職人だったので、私にとっては最早お寿司への冒涜だと勝手に悲しんでます…

そして私が今住む街でカウンター越しに頼む美味なお寿司やさんを探すのは至難です。

居心地の良さを知らない人たちがビジネスを広げて、
居心地の良さを知らないまま今の若い世代は育って行くのかと思うとなんだか寂しいですね(-.-)
訪問ありがとうございます
プロフィール

コワタリ ユミコ

Author:コワタリ ユミコ
青森県出身。

まだまだ好奇心を
増やしたい。

増やした好奇心で
行動したい。

行動したら、感動したい。

感動したら、感謝したい。

そういう46歳で
ありたい。

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