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葬儀顛末記 第一章 ~ゴング鳴る~

重松清氏の『その日のまえに』は
100万回読んでもいた。

そう。
「その日」が来ることのココロの準備は
ずいぶんできていたと思う。

だから
病院へ向かう途中で
父が息をひきとる瞬間に間に合わず
妹からの電話でそのトキを知っても

病室に到着して
既に、白い布が父の顔を覆っていても


泣き崩れる母をケアする余裕も
看護師さんからの指示なども聞けていた。


霊安室に移動し、
担当医師や看護師さん達もお線香をあげてくださり
お礼を言ったりしてもいた。


「じゃあ、準備ができたら電話をください。
お見送りしたいので」

看護師さんが、そう言って去っていく。



準備?なんの準備だっけ?

うつろな様子の母が
「葬式どうする?どこでやる?
家ではできないべしなぁ」

と、つぶやくように言う。


ああ、ここからなのか・・・

ここから始めなくっちゃいけないのか!
マジか~


ココ(霊安室)で、まったりしてられないのね?


「カーーーン」

私の頭の中でゴングが鳴った。
始まりの合図だった。




父の意識がなくなってから
度々、母は葬儀をどうするか、心配していた。


妹も私も
「縁起でもない!」と母を叱咤することしかせず
その日の「アト」のことは

「そのトキに考えればいい」と後送りにしていた。

で、そのトキが来ちゃったのだ。

何から始めれば?
どうやって?

一気に、突き放された感アリアリだが
とにかく、父をココには置いておけないのだから
ここから、移動させねばならん!


実家地域のシキタリ(?)は
通夜も葬儀も自宅でやるのが一般的。
というか、自宅以外でやったことのある家はないらしい・・・。

そんなの関係な~い!


とてもじゃないが、家にお客様を迎えられる状態ではないし
そもそも、父を帰すことすら厳しい。

古い、寒い家。しかも数日前の大雪。

ムリ!

なので、葬儀屋さんで遺体安置もしてくれるところを
探すのだ!


霊安室の扉の外には、葬儀屋さんの電話番号が羅列してあった。
スゴイ、効率的?業務改善?


いや、ちょっと待て。
まず、おばさんたちに電話しないと。

父方、母方のおば達の代表一軒ずつに電話。

「どこでやるの?
 家でやるの?
 どうするの?」

疑問系3連発を、それぞれのおばから喰らい
「明日の朝、連絡する」

とだけ言って電話を切る。

そう、数日前の大雪で
誰もかけつけられないのだ。

だからやっぱり。
近くにいるおば達も
親戚達も駆けつけやすいところとなると
町内でなくてはいけないのだ。


以前、おばのひとりが話していた
JAにかけてみる。
田舎では絶大な信用力があるのだが・・・

返答は
葬儀会場はあるが、遺体安置できる場所は
隣の市の会場にしかない、という。

はい~次!


互助会制度があって、宣伝もバンバンやってる
割とメジャーな葬儀屋さんHに電話。

「はい、ございますよ」

ヤッタ~

「すみません・・・でも互助会入ってないんですけど
お願いできるんでしょうか?・・・」

「もちろん、互助会員様でなくても大丈夫ですが・・・
費用が会員様向けじゃなくなるので高くなります」

「だいたい、おいくらぐらいに・・・」

「すみません、私ではお答えできないんですよ。
明日、担当の者に説明させますが・・・どうされますか?」


もう、そんなの関係な~い!
ええ~い!

「お願いします!」

「わかりました。では20分ほどでお伺いしますので」


早っ!

「Hさんでできるってよ。」
母と妹もほっと一安心。


っていうか、お金足りんのかな?
えっと、
どうにかなるのか?
つうか、いくらくらいなの?もろもろ・・・・


頭をよぎる不安はつきないまま
とにかく、お迎えを待つのであった。


つづく

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プロフィール

コワタリ ユミコ

Author:コワタリ ユミコ
青森県出身。

まだまだ好奇心を
増やしたい。

増やした好奇心で
行動したい。

行動したら、感動したい。

感動したら、感謝したい。

そういう46歳で
ありたい。

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