思いのほか、3回シリーズ化してしまったエンゲル係数200%の旅。
唐津方面へ向かいながら、車中ではY娘(小学生)がその日の夕食の場所決めに余念がない。ガイドブックを見ながら、
Y娘「(お肉の写真をみながら)佐賀牛だって!おいしそう!ここは?」
大人達「予算は?」
Y娘「平均予算は4,000円だって!」
大人達「・・・・・。他は?」
Y娘「ここは?昭和35年創業のお寿司屋さん!おいしそうだよ!」
大人達「予算は?」
Y娘「5,000円!」
大人達「・・・。居酒屋でもいっすかね~」「居酒屋もいいよね」「そうそう日曜だしね、お店も閉まってるかもだし」
すでにこの旅に出てからの我々の食欲は留まることを知らず、ガイドブックに表記される「平均予算」など、てーんでアテにならないことは身を持って知る大人達は、イタイケな小学生の要望を却下せざるを得ない。これが人生だと、学んでもらう他ないのである。
さて、ホテルにまず荷を降ろす。
洋室2室での予約を、和室大部屋への変更がすんなりき行きすでに、ふとんも敷かれていたお部屋でしばし、クツログ。
Y娘は、まだガイドブックで「うまい」店を探しているが、大人達はすでに、ホテルの人に聞いたそれなりの店でいい、と決めている。
で、いざ!
ほんとうに、日曜の夜はそんなにお店はやっていないようである。小30分ほど歩きまわり、海沿いの夜風も冷たく感じ始めた頃、何か焼きもののニオイが漂う方角へ進んでいくと、「鳥」という字の目立つ看板に!もちろん、そのまま入り込む。O嬢が「こっちは厨房ですよ」と言った方が、実はお店でカウンターと座席のある、まさに居酒屋。男衆で切り盛りしているお店で、店員がかっこいい!とO嬢とY娘はチェック中。終いには、親方は松方弘樹に似てるとか、どんどん話しは大きくなっていく。もちろん、食も飲みもどんどん進む。
となりの席の年配同窓会ちっくな3人ママさんとの対抗戦のようになってきて、向こうはお茶漬けまで頼んだよ~、とか、まだ飲み物頼んでる~とか、自分達を思いっきり、棚上げしての発言である。いや、どんな勝負でも勝たなくては!と、わけのわからない意地の張り合いである。
満腹中枢はMAXからEXTRAへすでにチェンジ。
ホテルへ戻ると、風呂へ行く者、すでに寝る者、、夜はふける。
○最終日 呼子-唐津-博多-家路
最終日の目玉!それは呼子のイカ!透明なイカ刺しを食べたい!Y母娘の強い要望のひとつである。早速、前日の胃袋具合もすでに消化されたらしい我々は、めずらしく早起きして呼子の朝市へ出発!
呼子は小さな漁港。朝市といっても行商っぽいおばちゃんたちが歩道に店を並べ、魚類や干物類を売っている。呼子はイカが名物!ということで「イカ焼売」をかなりプッシュしていた。おもわず、朝から買い食い。シュウマイの皮が紙ふぶきをまぶしたようになっているのが特徴である。あったかいうちに食べるとなんでもうまい!
で、我々はとにかく透明なイカ刺しを食べれるところを探すが、ほとんど1件のみ。祝日だからだろうか?イヤ小さな町だし、そんなにハデハデしていない。「まんぼう」という名の食堂のようなところへ。
朝早い時間ということもあり、客は我々のみ。さっそく、メニューを。
私はイカ刺しが食べれればいいから、と思いイカ刺しと白飯と味噌汁。Y母娘は、イカ刺し丼とうに丼を頼み、交互に。O嬢もイカ刺し丼を頼んだが、私の追加発注、イカの天ぷら「ふたつ!」が、後に恐ろしいことになる。
やってきたイカ刺しは、確かに採れたてというか、さばきたてらしく透明だ。八戸のイカにも負けてない!甘くて美味しい。ちょっと固めである。丼ものチームはすでに、ご飯の量が多い!とやや、おののき始めた。その頃、いいニオイがしていたイカの天ぷら「ふたつ!」が出てきた。大量!!!!!。皿に山盛りにのった天ぷらが、しかもふたつ!いや、頼んだのは私だが、イメージがかなり違った。「こっこっこんなにですか!」と思わず、店員さんに大声で言ってしまい、「だっ大丈夫です。お持ち帰りできますから・・」とびびりながら返答させてしまった。過剰発注。学習効果ナシ!もちろん一皿分は、お持ち帰りになった。
またしても書ききれないが「涙の最終回」なのだから、かいつまんで、この後の様子を。
唐津焼きをしに、窯元へ。手びねりコースで大人達も童心に戻り真剣創作。2個づつ創作し絵つけもして、出来上がりを楽しみに窯元を去る。ちなみにコーヒーカップに挑戦した私の絵(字)付けは「根性」。誰も欲しがらないだろう・・。
唐津と言えば「唐津バーガー」!。昼食は軽め(?)に、と車中食。玄界灘のきれいな海の景色を見ながら博多へ。もう既におみやげを買うくらいのスケジュール。しかし、ここでY娘はスゥイーツミュージアムなるものに行きたい!と。博多のキャナルシティ内にあるらしい。そこで発見したのは、ラーメンミュージアム!同じ館内でやっているらしい、ということで、一行はスゥイーツ派とラーメン派に別れ、別行動。九州最後にラーメンでしめたのは、私とY母。
長浜ラーメンのお店を選び、カウンターに。そこで働く若者たちの手際のよさと、ある種のリズムに感動しながら、ラーメン一杯の金額と日計と月計でどのくらいの数を作り、どのくらいの売上げかを小声で議論しながら、思い残すことなし!の思いで完食!後に合流のスゥイーツ派にはあきれ顔をされつつ、一行は空港へ。
O嬢に見送られて、東京へ。上空からの福岡の夜景を目に焼き付けながら、本当に“よろし”の旅でした。めでたし、めでたし。
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